2010年5月8日土曜日

医療系IT規格 DICOM とその周辺

医療系で使用されている、データ通信などの規格を調べる。
参考は、株式会社ビゴメントソフトウェアさん。

DICOM:Digital Imaging and Communication in Medicineの略称
医用画像の規格及び通信プロトコルを決める全世界共通仕様
元は北米発の業界仕様であるが、日本メーカも対応を進めている
DICOMでの接続にあたっては、両者のCSを検討して接続設定などを行う。
* CS:Conformance Statementのことで「適合宣言」と訳される
* SCP:サービスクラスプロバイダ サーバ機能
* SCU:サービスクラスユーザ クライアント機能
* IE:情報実体(Information Entity) 個別のデータで、患者情報とか、画像とか、、、
* IOD:情報オブジェクト定義(Information Object Definition) 複数のIEをパッケージングしたもの
* DIMSE:DICOMメッセージサービス要素(DICOM Message Service Element) コマンドとデータの規定
* 転送構文:Transfer Syntaxの訳 データ要素の構成方法を規定するもの
以下の3種類がある
- 暗黙VR Little Endianバイト順(デフォルト)
- 明記VR Little Endianバイト順
- 明記VR Big Endianバイト順

データパッケージングの規格は、動画系ソフト開発でいろいろと調査したが、基本的には以下の2つの次元で定義されている。

 1)コンテナ規格:複数の情報を混合/分離するための規定
 2)コーデック:画像や音声をデジタルデータに変換する規定

DICOMでは、IODでは、1)のコンテナとしてはタグ付き形式を採用しており、2)はタグの指定により形式を選択できるようによなっている模様。

データ転送の仕組みは、リアルタイム系では RTP/RTCP で規定されている。RTPがデータ部の伝送規格、RTCPがコマンド系である。DICOMでは、この規格にあたるのがDIMSEとなる。


* DICOMDIR:画像の索引などに使用するファイル(固定名称)
* Modality:機器の分類や様式 医療現場ではCT, MR, CR, DR, XA, US, ESなど
* MWM:モダリティワークリスト管理(Modality Worklist Management) ModalityからRISに問い合わせる
* MPPS:モダリティ実施済手続きステップ(Modality Performed Procedure Step) 検査の実施状況をRISに伝える仕様
以下のような状態がある。
- 進行中(IN PROGRESS)
- 完成(COMPLETED)
- 中止(DISCONTINUED)


* PACS:画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication Systems)
* HIS:病院情報システム(Hospital Information System) 受付システム、電子カルテ、入退院管理、医事会計、薬局管理など
* RIS:放射線科情報システム(Radiology Information System) 放射線機器による検査と治療の予約から検査結果までの管理を行うシステム

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